バカの見方

こんな記事があった。


ネットで他人のことを馬鹿にする人が多い理由



最近は、ネットで馬鹿の可視化が増えたという風潮を語りつつ、じつは他人を馬鹿にしたいだけの方々が増えているように思います。馬鹿として発掘される人々よりも、他人を馬鹿にして祭り上げる方のほうが圧倒的に多く、またそこに加勢して雪だるま式になっていく様子をよく目にします。


じつは馬鹿の可視化ではなくて、皆で馬鹿にする相手を共有し始めただけなのでは?



大阪府立大大学院工学研究科の西森助教授らがシミュレーションを行った研究発表によれば、エサ集めの下手なアリが集団内にいる方が、優秀なアリだけよりもたくさんエサが集まる、らしい。


なぜなら優秀なアリは、一直線にエサに行って帰ってくるが、ルーティンワークになり、いつもの場所にエサがないと、なにもできない。


ところが下手なアリはウロウロしているので、思いがけないエサを発見することがある。


するとその新しいエサの在処を優秀なアリが共有して、あっという間に運んでしまう、ということのようだ。


また北大の長谷川氏(当時助手)の研究によれば、働きアリの中でよく働くのは2割、普通に働くのが6割、怠けているのが2割だったそうだ。


よく働くアリを排除すると、6割の普通のアリの労働生産性が若干上がるが、怠け者は何もしなかった。逆に怠けている2割を排除すると、よく働くアリの生産性は若干下がった。


ある研究者によると、怠けている2割の働きアリは「働いていない」のではなくて「防衛役として体力を温存している」のだという。


アリの世界も複雑で、女王の世話はもちろん、幼虫の世話、エサの仕入れ、仕分け、巣の掃除、ゴミ捨てなど多岐にわたる。


しかし肝心なことは、巣は絶対に安全な場所にあるわけではないということだ。


いざというとき、全力で巣を守る者が待機しているからこそ、よく働くアリも、その力を存分に発揮して「はたらく」ことができるのだ、ということらしい。


確かにいつも全力で働いているアリばかりでは、外敵や環境の変化に対抗できないだろう。


いずれにしても、これらの研究でわかっていることは、「優秀」と思われる個体だけを集めた組織が最高のパフォーマンスを発揮するわけではないということだ。


確かに「働く」という意味においては、何もしない個体や作業効率の悪い個体は、組織にとって邪魔な「怠け者」ということになるのだろう。


だが、別の見方をすればどうなるかは、上に書いたとおり。


昨今、インターネット上のバカ発見がブームだが、このアリの話を「バカモノたち」に置き換えることは乱暴だろうか。


記事にあるように、バカの共有をすることでストレス発散をした「働き者たち」がよりよく仕事をするということも、あると思うのだが、他にも役割はありそうだ。


バカだアホだと批判して彼らを排除しても、生産性は思ったほど上がらないのではないだろうか。






via Tumblr http://feedproxy.google.com/~r/tumblr/wARc/~3/UJKZyt_mBtM/59070525985